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急性ストレス反応
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シマウマは捕食者ライオンに出遭うと、危険を感じ、危険を逃れようとします。これがストレス反応のベースとされるものです。
呼吸を増やして、酸素を多く取り入れ、手足の筋肉にたくさん血液を送り込んで、筋肉の働きを活性化させます。逃げたり、戦ったりしやすくするためです。ウォルター・キャノンは、これを「闘争・逃走反応(fight-or-flight response)」と呼びました。
ストレス時には、呼吸数が増え(息がハーハーとする)、心拍数が増え(心臓がバクバクする)、血圧が上昇する、などの反応が起こりますが、これは、捕食者から逃れる、生き残りのための反応で、「急性ストレス反応」と呼ばれています。
クロード・ベルナールの提唱した「ホメオスタシス(体の内部環境を一定に保つ恒常性維持)」に対して、ブルース・マキューアンは、急性ストレス反応を「アロスタシス(体を変化させることで適応するシステム)」と呼んでいます。