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 ●「ストレスケア」はなぜ必要?



 1 「ストレスケア」のコンセプト



 国際医療の世界には、「Prevention is better than cure.(予防は治療に勝る)」という有名な言葉があります。できることなら、医師や専門家の治療を受けずにすむように、予防するに越したことはありません。




 しかしながら、「予防」というのは、現実問題として簡単なことではありません。どんなに健康に気を遣っていても、病気になることはあります。同様に、ストレスに対して、どんなに予防的な措置を講じていても、ストレスによる心身へのダメージを受けることもあります。地震を予知するのと同じくらいストレスを予知するのも難しく、完全な予防を行うことは現実的には不可能です。

 また、日常生活においては、いつも無理のない生活を送れるわけではありません。睡眠不足の日が続くこともあるでしょうし、働きすぎたり、飲み過ぎたりすることもあるでしょう。理想的な生活を続けることは、とても難しいことです。

 そこで、次善の策として、兆候が現れた時点で、早めにケアをすることが、現実的な予防策ということになります。

 「cure(治療)」に至る前に、少し兆候が現れた時点で「care(ケア)」をしておくことが、ストレスによる疾患や障害の予防にとって、重要な要素と考えられています。



 「ストレスケア(stresscare)」は、「予防(prevention)」と「治療(cure)」の間を補う要素です。本格的な疾患や障害に至る前に防ぐという点で、広い意味では「予防」に属すると考えられます。




 2 「ケア」の中心的要素は「ライフスタイルの改善」



 ストレスに対するケアとしては、さまざまな手法がありますが、このうち自分でできるものは「セルフケア」と呼ばれます。生活を改善したり、考え方を改善したり、環境を改善したりするなど、ライフスタイルの改善が「セルフケア」の中心的な要素となります。

 一方、キュア(治療)に関しては、医師や専門家などのサポートを受けることが基本です。したがって、キュアの中心的要素は、「(ソーシャル)サポート」ということができます。

 ストレス対策には、サポートを中心としたストレスキュア(治療型)と、セルフケアを中心としたストレスケア(生活改善型)の2種類があります。







 3 「キュア」と「ケア」を組み合わせる



 ストレスによって心身への大きなダメージが出てきてしまったときには、医師や専門家の「治療(キュア)」を受ける必要があります。

 しかし、そのような場合も、専門家任せでは効果は少なく、自分自身によるケアも、やはり必要です。どんなによい治療を受けていても、相変わらず、無理な生活を続けていたりすれば、効果はあまり出てこないでしょう。治療を受ける場合にも、自分自身で治療効果を高めようとするケアの要素が必要不可欠です。

 治療を受ける場合にも、キュア(治療)とケア(改善)を組み合わせて行うことが大切です。




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