「株価」が上がると、「ストレス」が減る
過去10年間の株価とストレスチェックのデータをもとに、株価を1000円ごとに区切り、株価別に集計してみました。(取引所が開いていた日のみ。2436日分)
株価によって、ストレス度はかなり影響されていることがわかりました。
以下のように、株価が1万2000円~1万3000円程度を超えているときには、ストレス度が低い傾向がありました。株価の水準によって、ストレス度にかなりの違いがありました。
(赤い点線は、傾向線)
「株価」が上がるほど、生活に「笑い」が増える
株価によって、日常生活も影響されていることがわかりました。
特徴的なものは、「笑い」の指標です。株価が上昇すると、「生活の中でよく笑っている」という項目をチェックする人が、20%程度から30%程度に増加します。
「笑っている」人の数が1.5倍程度に増えるというのは、ものすごいことです。株価の心理面への影響力は、かなり大きいようです。
(赤い点線は、傾向線。以下同)
「株価」が上がると、「欲しいもの」が増える
株価の上昇によって、「欲しいものがある」という人が30%程度から50%程度に増えていました。
不思議なことではありませんが、株価は、購買意欲に大きく影響していることが、チェックデータから確認できました。
(「笑い」と「欲しいもの」の上記2項目は、2012年までは使用しておりましたが、現在のチェック項目には入れておりません。)
「株価」の上昇で、いろいろな気分が改善される
「株価」の上昇は、気分を向上させる効果があるようです。「イライラ」が減り、「憂うつな気分」が低下する傾向も見られました。
■ 株価が上がると「イライラ」が低下
(赤い点線は、傾向線。以下同)
■ 株価が上がると「気がかりなことがある」が低下
■ 株価が上がると「憂うつな気分」が低下
■ 株価が上がると「胃が痛む」が低下
■ 株価が上がると「体が落ち着かない」が低下
■ 株価が上がると「職の不安」が低下
上記各項目に対して、株価が直接的に影響しているのか、間接的に影響しているのかはわかりませんが、いずれにしても、株価の推移は、心理面に一定の影響を与えていることがわかりました。
さらなる調査が必要ですが、株価の上昇が生活の中に「笑い」を増やしてくれて、「イライラ」や「不安」を減らしてくれるのだとしたら、株価は経済面だけでなく、心理面においても重要な指標と考えられます。
今後は、株価とストレスの時期をずらして、株価が先行指標となっているのかどうかも検討していきたいと考えています。