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リラックスして考えるリーダーたち
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世界のリーダーたちは、どんなふうに意思決定をしているのでしょうか。
リーダーたちが決断を迫られるのは、「難しい課題」に対してです。利害が対立していて、時間も限られており、極めてストレスの強い状況です。
ストレスのかかる状況の中で、リーダーたちは、意識的にリラックスする時間をつくり、冷静な思考を心がけています。
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ケネディ大統領は、キューバ危機の際、ソ連と戦争するかどうかの決断を迫られました。米ソが開戦すれば、核戦争につながると考えられていました。
ケネディ大統領は、そんな深刻な危機の中でも、プールで泳いで、ゆったりとした時間を過ごしています。頭の中がストレスでいっぱいの状態で決断を下すことは、極めて危険だと理解していたからです。
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アメリカの大統領は、重要な意思決定を迫られているときに、保養地的な要素を持つ「キャンプ・デービッド」をよく利用します。そこで、リラックスしながら考えて決断を下そうとします。
同様に、イギリスの首相も、ゆっくり考えるために保養地的な「チェッカーズ」を利用しています。
1つの決断が、国の命運を左右することがあるため、大統領や首相は、急いで決断することよりも、落ち着いて考えて意思決定することが何よりも重要とされています。
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欧米の経営者たちは、プライベートジェットやリムジンをよく利用します。
多忙な生活の中で、落ち着いてリラックスして考える時間をつくりだすための一つの知恵とされます。
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日本の戦国武将たちは、茶室をつくり、茶室でいろいろなことを考えていたとされています。
適切な判断と意思決定をするには、リラックスする時間を作り、落ち着いて考えてみることが大切です。
スケジュールの中に「リラックスして考える時間」を組み込むのも一つの方法です。
次ページでは、みなさんにチェックしていただいたストレスチェックのデータから、ストレスと意思決定の関係について確認してみましょう。