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組織を強くする 職場のストレスマネジメント
著:(雑誌掲載記事)


<連載 第11回>
ストレスを減らすシンプルな考え方とは?


資源を増やすことだけを考える
「資源の補給」は万能薬のようなもの
どんな資源を補給するか?
「睡眠」で資源を回復させましょう


資源を増やすことだけを考える

 今回は、リーダー層に人気のあるCORという考え方をご紹介したいと思います。

 COR(資源理論)は、ホブフォルという研究者が考えた理論です。彼は、複雑なストレス理論をシンプル化するため、「資源(リソース)」という、たった一つの要素に絞り込みました。

 私たちは、何か達成したい目標があるときに、何らかの「資源」を使います。ビジネスの場合は、ヒト、カネ、モノなどの資源が使われます。

 ホブフォルは、「資源不足=ストレス」と考えました。「これをやりたい。でも、資源が足りなくて、できない」。そういう状態をストレス状態と見たのです。

 100のことを達成したいのに資源が20しかなければ、「目標を達成できそうにない」と感じるので、大きなストレスになります。資源が90あれば、「少し頑張れば達成できそうだ」と思えるので、あまりストレスを感じません。ただし今は資源を90持っていても、90から50に「減りそうだ」というときには不安になってストレスになります。

 この理論に基づいて言えば、ストレスを緩和するには、「資源不足にしないこと」、つまり「資源を増やすこと」だけを考えればよいということになります。

 CORはとてもシンプルな考え方で使いやすいため、チーム運営やプロジェクト管理に携わるリーダー層に人気があります。



「資源の補給」は万能薬のようなもの

 チーム運営という面から考えてみます。

 厳しいビジネス環境下では、リーダーは部下たちに厳しい要求をせざるを得ません。できそうにないことでもやらせなければいけないのがリーダーです。

 しかし、部下たちに200を要求しても、彼らが70しか資源を持っていなければ目標達成は不可能です。資源不足分の130がそのまま部下たちのストレスになります。

 ストレス過剰で部下の誰かがつぶれてしまうかもしれません。「叱られるのが怖い」と思った部下が、ノルマを達成するために不正行為に手を染めるリスクも考えられます。

 1 部下に高い目標を達成させる
 2 部下をストレスでつぶさない
 3 部下に不祥事を起こさせない


 この3つを満たす共通の方法が「資源の補給」です。「資源の補給」は、症状に対してピンポイントの効果を持つ特効薬ではありませんが、どんな症状にも一定の効果を持つ万能薬のようなものです。



どんな資源を補給するか?

 では、どんな資源を補給すればいいのでしょうか。

 ヒト、モノ、カネ、時間は代表的な資源です。これらの資源を補給できればいいのですが現実には難しい面があります。現場リーダーの努力だけでは、人手不足、予算不足、時間不足は簡単には解決できません。

 したがって、それ以外の「代替資源」を補給することが現実的な対策となります。

 例えば、情報・ノウハウなどは、現代ビジネスにおいては重要な資源です。部下に対して「こんなやり方でやってみてはどうか」とノウハウを伝えるだけでも、部下にとっては資源の増加につながります。

 権限や自由裁量も資源の一つです。「この部分は自由にやっていい」と部下に任せてみることも資源の補給になります。

 資源の中には「心理的資源」というものもあります。他者から信頼されている、認められている、というのは心理的な資源になります。部下を信頼している姿勢を示したり、「いつも頑張ってくれているので感謝している」と、言葉をかけたりすることは、心理的な資源を増やします。

 外部からの補給だけでなく、内部から補給してもらう方法もあります。休憩時間を与えて、休憩をとってもらえば、体内の資源が回復します。

 一番忘れられがちなのは、「資源は必ず減る」という点です。資源は消費されれば減少しますし、使わなくても劣化します。不測の事態で突然失われることもあります。ですから、補給を欠かすことはできません。

 昔から、戦いにおいては「補給を軽視したら負ける」と言われてきました。仕事の戦い、ストレスとの戦いにおいても、「補給」は重要なカギを握っています。

 リーダーの仕事は、単純化して言えば「要求」と「補給」ではないかと思います。部下に「高い要求」をせざるを得ない以上、それに見合うように「資源をいかに補給するか」を考えていくことが大切です。それがチームのストレスを減らすことにもつながります。


「睡眠」で資源を回復させましょう

 会社の人事部門はヒューマン・リソース部門と呼ばれることがあります。「人的資源」という意味ですが、人材についても「資源」の視点で考えることは重要です。

 例えば、朝100人の従業員が職場に来たとしましょう。夕方になっても当然100人の従業員がいます。人数は同じです。

 しかし、「資源」という点で考えると、両者には違いがあります。

 人間は夕方まで働くと、疲れてきて「体の資源」「頭の資源」が減少します。朝の人的資源は100人分ですが、夕方には大きく減って20〜30人分になっているかもしれません。
 人数は同じでも、人的資源は減少しているのです。

 これは一人ひとりについても言えることです。夕方になると心身の資源は減少してきます。

 仕事を終えたら、きちんと食事をして、ゆっくりと寝て、資源を回復させることが大切です。食事と睡眠による「資源の補給」は、翌日のための最大のストレス対策となります。

東京建設業協会発行 『Terra』 2015年11月号掲載
 <pdf版はこちら>
*pdf版は若干内容が異なることがあります。


[ 職場のストレスマネジメント ]

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