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【中高生版】 多くの人が「死にたい」という気持ちを抱えて苦しんでいます


「死にたい」気持ちになってしまうことは…

 「死にたい」という気持ちになってしまうことはあるでしょうか。

 文部科学省の資料によれば、中高生(中学生・高校生)の場合、少なく見ても2~3割の人は、「死にたい」と思ったことがあると推測されています。口に出さない人も含めて、「死にたい」ほど苦しい思いをしている人がたくさんいると推測されています。



「死にたい」気持ちは、世界の中高生に共通する

 「死にたい」という気持ちは、世界の中高生に共通する気持ちのようです。

 アメリカの場合、高校生の女子の4人に1人、男子の8人に1人が、過去1年内に「死にたい」と思ったことがあると答えています。



 ヨーロッパでは、15~16歳を対象に調査が行われています。「死にたい」という気持ちも含めて、自分を傷つけたいと思ったことのある人は、約3割、女子の約4割、男子の約2割です。
 ヨーロッパの中でも、先進国のドイツ、イギリスは比較的多いようです。



 日米欧の全体を見ると、次のような状況です。





 先進国では、「死にたい」というような気持ちを抱えて、悩んだり、苦しんだりしている中高生は2~3割くらいいるようです。

 「死にたい」という気持ちが頭の中に浮かんでくることは、思春期の特徴の1つとされます。思春期のときは、一生懸命に生きようとしているからこそ、苦しくなって「死にたい」という気持ちが出てくる、とも考えられています。

「死にたい」という気持ちは簡単には解決できないけれども…

 「死にたい」という気持ちは簡単には解決できないだろうと思います。それほどの重い気持ちです。

 ただ、解決法はないのかもしれませんが、実際に死んでしまう人は非常に少ないというのが現実です。

 日本とアメリカの10代の自殺率のデータを見てみます。

 日本とアメリカの10代の数値は、だいたい同じくらいです(日本のほうが少し低くなっています)。


 自殺率というのは10万人中の人数ですから、パーセントで示しますと、10歳~14歳の自殺率は、0.001%くらい、15歳~19歳の自殺率は、0.008%くらいになります。

 中高生のときに「死にたい」という気持ちになる人は、20~30%くらいいると見られますが、実際に死んでしまう人は、0.001%~0.008%くらいです。

 「死」以外の方法を探したり、「死にたい」という苦しい思いを持ち続けながらも、何とかして生きていく道を考えたりする人が多いと考えられます。

  • *「死にたい」という気持ちになることは、苦しいものです。つらいとき、苦しいときは、「SOSダイヤル」に電話をしましょう。直接的な解決にはつながらなくても、何らかの助けになるかもしれません。

    24時間子供SOSダイヤル(公共機関)
    0120-0-78310 なやみ言おう
     スマホからでも通話料無料。

     その他、公共機関等の相談先情報はこちら

「死にたい」という気持ちは、思春期がピーク!

 アメリカは年代別の調査データが豊富ですから、アメリカのデータをもとに、年代による気持ちの推移を見てみます。

 下のグラフを見てもらうとわかるように、「死にたい」という気持ちになる人が多いのは、女子の場合、14~16歳くらいがピーク、男子の場合、16~18歳くらいがピークです。 あとは、年齢が高くなるにつれて、だんだんと減っていきます。


 日本は、厚生労働省が20代以上の調査をしています。10代のデータはありませんが、20代以上のデータをグラフ化してみます。


 グラフで見ると、(50代、60代を除けば)日本とアメリカは似たような傾向を示しています。20代が一番高く、30代、40代になるにつれて「死にたい」と思う人は少しずつ減っていく傾向があるようです。

 このグラフと文部科学省の資料(死にたいと思ったことのある中高生2~3割)から推測すると、日本でも「死にたい」という気持ちになるのは、10代が一番多く、20代以降は、だんだん減っていくと推測されます。


 日米の各データは、10代を乗り越えれば、「死にたい」という気持ちが減っていく可能性があることを示しています。

 今はものすごく苦しいかもしれませんが、今がピークである可能性があります。もう少し経って20代になると、気持ちがおさまってくるかもしれません。

 脳の中で、衝動を抑える「ブレーキ機能」は、25歳くらいまでの時間をかけてつくられていくと考えられています。ブレーキ機能が完成すれば、「死にたい」という衝動もコントロールしやすくなる可能性が高まります。

 ただし、20代以降は「死にたい」という気持ちになる人は減りますが、自殺率は10代よりも高くなります。理由はよくわかっておらず、20代以降も、気をつけなければいけない点はあります。


ストレスケア・コムの関連動画(2分40秒)


参考文献

『教師が知っておきたい子どもの自殺予防』(平成21年3月 文部科学省)

『人口動態統計』 2001-2014(厚生労働省)

National Vital Statistics System, Mortality 2001-2014, HHS

Youth Risk Behavior Surveillance, 2015, HHS

National Survey on Drug Use and Health 2015, HHS

The 2007 ESPAD report, EU

Adolescents' self-reported suicide attempts, self-harm thoughts and their correlates across 17 European countries
Journal of Child Psychology and Psychiatry 2012 Apr;53(4):381-389
Kokkevi A1, Rotsika V, Arapaki A, Richardson C.

参考サイト:Youtube Rethink before you type | Trisha Prabhu | TEDxTeen

相談先情報参考サイト:24時間子供SOSダイヤル

Illustrations: Shutterstock

著・構成:ストレスケア・コム







 
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