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上司の態度に尊敬も同情もできません
有給休暇というのは、当然の権利でもちろん全部消化する事が望ましい。
買い取りがない契約以上、半年後までに使い切らなくてはいけないことは分かりきっていた。だからなるべく一緒に働いてきた人達に迷惑を掛けずに使い切るか、しかるべき引き継ぎをして最後の数ヶ月を出社しないように調整するか。
色々な方法はあるのだが.....
管理職という立場の彼女はそうしなかった。
半年前雑談の中で、私にこう言って仕事を始めた。
『半年後、ここを辞めてからのことしか考えていません。頑張るつもりもありません。毎週求人をチェックしています。』
会社と上司に対しては貴族社会のように振る舞っている。私はそれから彼女の話を聞くのをやめた。そして彼女の仕事の姿勢を視野に入れないようにした。
有給消化期限1ヶ月半となった所で、退社する日程が告げられた。彼女は態度を一変させ、さんざん全部消化できない事を周りの人達に吹聴し、上司に訴え、『かわいそうだ』と言われたがっていた。そしてみんなは同情していた。
私もいい人に思われるからそうすればいいのだけど、どうしてもできなかった。
部下の私に向かって『来月は来ないと思います。それでも全部有給使い切れないんです』と情けなく言った。『迷惑を掛けます』とは一言もなく。40過ぎた社会人としてハズカシくないのだろうか?
会社に有給を申請しなかった理由が他にある事は知っている。でもそれは自分で時間的な見切りをつけなきゃいけない事だから。考えられる時間はたっぷりあったし、こちら側も協力できる事はしたと思う。仕事で頑張っていたなら、買い取りも打診できたのではないか?
尊敬も同情も出来ない彼女に対して、私の救いは仕事に対するモチベーションの低い人ともう1回しか会わなくて済むということ。
契約社会の中で彼女の主張がグローバルスタンダードならそれでもいいけど、私は違うと感じた。