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●サイト・ヒストリー(Site History)
代表取締役・加藤貴之
<90年代前半に白人男性の自殺率が高まった>
90年代前半、私は、米誌『Forbes』日本版の編集部で、米国企業の情報を中心に取材や編集を続けておりました。そんな過程で、アメリカで白人男性の自殺が増えているということを知りました。
「精神医療やEAPの盛んなアメリカで、なぜ?」という疑問がわきました。
(*EAPは、社員向けのメンタルヘルスケアなどを行うサービス)
考えられることは、環境の変化です。当時、アメリカでは業績低迷企業がリストラを続けており、それらの企業は業績が好転しても、さらなる発展を目指して、いっそうのリストラを続けていました。
また、インターネットが出始めており、コンピュータ化が進行し、職場内の環境が大きく変化をしてきていました。そうした「環境の激変」が、強いストレスを生み、ホワイトカラーの主力をなす白人男性の自殺につながっていると考えられました。
<日本へも環境の変化が波及>
同様の「環境の激変」は、いずれ日本にも来ると予想されていました。90年代以降、日本のビジネス界では、アメリカのマネジメント・スタイルを取り入れる流れが、進んできたからです。その流れが強まれば、日本でも、ストレスの問題や自殺の問題がクローズアップされるのではないかと考えられました。
<世界初の試みを開始>
そんなことから、ストレスケアを支援するサイトの必要性を強く感じ、96年に開設したのが「ストレスケア・ドットコム(旧ストレスケア・オンライン)」です。
96年当時は、日本にもアメリカにもストレスケアの専用サイトはまだありませんでした。そのため、世界初の試みであり、手探り状態でのスタートでしたが、おかげさまでユーザーの方々や専門家の方々から数多くのご協力とご支援をいただき、進めてくることができました。
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<ストレス・リサイクル>
サイトには、自由に書き込みができるように、「ストレスのはけ口」、「ストレスのゴミ箱」を設置してきました。それらのコメントを掲載したところ、多くの方から「自分と同じようなことで悩んでいる人がいることがわかって救われた」とか「自分一人じゃないということがわかって、癒された」というコメントをいただきました。ある人のストレスが、別の人のストレスケアに役立つことがあることがわかりました。
そこで、「リサイクルにご協力を!」という表示とともに、再活用することを前提とした「ストレスのゴミ箱」を設置いたしました。
また、コメントだけではなく、各種チェックデータについても、何万人もの方からアンケートデータをいただいたため、それらを分析することによって、ストレスケアにつながる新たな発見がいくつも生まれました。そこから「ストレスは、ある意味では、資源でもあり、再利用可能である」と考えるようになり、「ストレスのリサイクル(循環型ストレスケア)」をすすめていくことにしました。
<ワーク・ライフ・バランス>
90年代後半になって、米国では新しいテーマがいくつも出てきました。その一つが、「ワーク・ライフ・バランス」です。前述のように、働く人を取り巻く環境が大きく変化してきたため、労働者の疲労度も大きくなり、生活とのバランスをとるための「ワーク・ライフ・バランス」の重要性が高まってきました。従業員向けのEAPも、このころから、メンタルヘルスサービスよりも、ワーク・ライフ・プログラムがメインとなっていきました。
「働き過ぎ」と言われる日本人にも、「ワーク・ライフ・バランス」は非常に重要なテーマと言えます。
そこで、2000年3月から「ワーク・ライフ・バランス」のチェック・プログラムを導入いたしました。同時に、「エゴグラム性格テスト」も、ワーク・ライフ・バランスを組み入れた「比較エゴグラム」にいたしました。
<ダイバーシティ>
90年代後半のもう一つの大きな流れは、グローバル化です。インターネットの普及で国境がなくなったかのようになり、大手企業では、世界が一つのような形で運営されるようになりました。
そこで登場してきたテーマがダイバーシティ(多様性)です。多様な文化を持った世界各国(出身)の従業員の能力を結集していかないと、グローバル企業としての、生き残りが難しくなってきたのです。企業内外の環境が多様化する中で、異文化が重なり合うことによるプラス面もありましたが、異文化の衝突によるストレスも生まれてきました。ストレス対策としても、多様性を受け入れる必要性が出てきたのです。
一方、日本では、99年の改正男女雇用機会均等法施行を期に、多様性が重視されるようになってきました。また、企業の合併が珍しくなくなり、オフィス内でも異文化の摩擦が多く見られるようになりました。
ダイバーシティ(多様性)は、環境の変化に適応するための手法の一つです。リスクマネジメントにつながる考え方であり、ストレスケアの手法としても、とても重要なものです。(詳しくはこちらをご覧下さい)
そこで、サイト内に多様性チェック・プログラムを導入いたしました。
<テクノ・ストレス>
「テクノ・ストレス」は、1984年にアメリカの心理学者クレイグ・ブロードが用いた言葉ですが、90年代からのインターネットの普及によって、再び「テクノ・ストレス」がクローズアップされるようになりました。
そこで、2001年5月から「テクノ・ストレス」についての調査と情報提供を開始しました。
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<膨大なストレス調査データをDBに統合>
2005年には、おかげさまで10年目を迎えることができました。
この間、非常に多くの方にアクセスしていただき、開設以来1500万ページビューを突破し、各種チェックテストは、延べ190万人以上の方にご利用いただきました。
また、サイト設立当初は全く予期していなかったことですが、外国人の方を含む非常に多くの方々にストレス調査のアンケートにご協力いただくことができました。
これらの膨大な調査データを統合できるようにデータベース化し(2006年3月時点で総数101万件)、データ・マイニング及びテキスト・マイニングした結果、様々なことが分かってきました。
こうした新しい発見をもとに、今後も、より充実したセルフケア・ツール、ストレス・マネジメント情報の提供を続けていきたいと存じます。
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